| 質問/1)川辺川利水事業 |
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これまでの経過をたどると、計画変更にかかわる利水訴訟で国側が敗訴したのが平成15年5月。その後、立場の異なる関係6団体で、足かけ3年に及ぶ事前協議が行われた。昨年、農水省新案が提示され、事前協議が再開。ここで県は農水省新案に絞り込むとの見解を示した。ところが、川辺川ダムに反対する原告団、弁護団及び相良村がこれに反発。さらに、相良村の矢上村長が国営利水事業への不参加を表明。その後、相良村の一方的ともとれる主張や行動で他の関係市町村と対立。国営利水事業は、国や県や地元市町村のすべてが相良村長一人に振り回されている。知事の言う地元の合意形成は不可能である。このままでは、事業の休止、廃止という最悪の事態も想定せざるを得ない。これまでの相良村長の一連の行動が、農家にとっては事業休止という大変な事態を招こうとしているが、このことを県としてどのようにとらえているのか、また、球磨川北部地域の農業振興という視点から、利水事業について今後どのように対応していこうと考えるのかを尋ねる。 |
| 答弁(農林水産部長) |
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国営川辺川利水事業は、土地改良法上関係市町村長の同意が不可欠。このため県も、調整に努めてきたが、現在に至っても、意見の一致が見られていない状況にあるのは大変残念。相良村には、現在の状況を十分認識していただいて、他の市町村十分話し合っていただきたい。今後、それぞれの市町村で農家への説明会を開催する方向と聞いており、その場で農家の方々の意見や要望を把握していただくことが重要。利水事業をめぐっては、予断を許さない状況であるが、県としては、この地域の基幹産業である農業の振興を図るためには、新たな農業経営展開の基礎となる条件整備が必要であるとの認識であり、農家中心という大原則に基づき、県として何をなすべきかを見据えた上で、十分な対応をして参りたい。 |
| 質問/2)球磨川治水対策 |
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国が川辺川ダム事業の計画を発表してから41年間が経過しており、環境に対する価値観や大型公共工事への意識の変化等により、ダム問題は難航している。県民の中には、県が何を考えているのかわからないという声もある。ダム反対派の住民団体から、平成13年11月に、治水代替案が発表されたが、これは森林保水力の向上により基本高水量が減少するため、河川掘削を行えばダムは必要ないというもの。一方、河川整備基本方針検討小委員会において、専門的な議論が重ねられた結果、森林保水力の今後の向上は現段階では期待できず、河川掘削も環境面・安全面で問題があるとされた。この結果、ダム反対派の治水案は、現実性を失った。同時に、治水対策の有力な選択肢としてダム建設案が改めて浮上したと理解している。冬柴国土交通大臣は、記者会見で、「球磨川のはんらんで生命、財産を失った場合、国の責任になる。議論を尽くす必要はあるが、整備計画は立てなくてはならない。」と述べ、河川管理者として、ダムの必要性を強調した。この治水対策に対する県の見解を尋ねる。 |
| 答弁(土木部長) |
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本年5月に策定された球磨川水系の河川整備基本方針の検討過程において、論点の一つであった森林の保水力は、今後の向上は現段階では期待できない。今後、基本高水の条件が著しく変化することが明らかとなった場合には、必要に応じこれを見直すという形で整理されたところ。ダムや遊水地等の具体的な洪水調節施設は、今後、この基本方針に沿って策定される河川整備計画策定の段階で明らかにされると考えており、県としては、その際に、整備計画の具体的な内容やその時点における状況や課題を整理した上で、意見を述べたい。 |
| 質問/3)市房ダム洪水調整の実態 |
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検討小委員会の審議の過程で、県が管理する市房ダムの洪水調節機能について議論がなされた。その結果、検討小委員会から県に対して、「市房ダムの洪水調節機能に疑問が持たれているのがダム反対の理由の一つになっている。これは河川管理者である熊本県が地元への説明を怠ってきたことが最大の原因である。」とされ、市房ダムの洪水調節の実態について、誤解を解くよう要請されている。これを受けて、県は、地元に対し説明していると聞いているが、地元では、水害の原因は市房ダムであるという声が絶えない。先日、球磨地方を訪れ、ダムについての双方の意見を聞いた際、一部の方が「市房ダムができてから洪水が多くなった」「県は市房ダムの操作に誤りはないと言うが、知事の考えは違う」「我々と同じように潮谷知事もダム操作の誤りから被害者が出たと思っている」と強く主張された。結局、「あんたは知事の考えを知らぬからだめなんだ」と一蹴されたが、これが本当であればまさに閣内不一致であり、非常に重大な問題である。県民の中に依然として不信感を拭い切れない方がいる以上、県は説明責任を果たすべきであり、そのためには、県政のトップに立つ知事御自身が、住民の不信感を取り除かれることが最も効果的だと考える。ついては、昭和40年の洪水における市房ダムの操作について改めて尋ねる。 |
| 答弁(知事) |
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県、国は、繰り返し、市房ダムの操作が水害の要因ではなかったと申し上げてきた。いまだに納得されていない方がいらっしゃるという現実について、まず、水害の被害者に対し行政が適切に説明を果たしてきたのか、一般の市民感覚の中で理解できる説明をしてきたのか、更には、事前の洪水に関する避難誘導、警報のあり方等の情報提供を適時適切にしてきたのかと疑問に思っている。地元の十分な理解を得られていないことが、ダムそのものに対しての不信につながっている。県も、改めて県民の方々とともに総合治水対策を講じていく必要があるが、市房ダムの操作については、今後どのような形で理解を得ていってよいのか、大変悩ましく思っている。流域住民の不安を払拭することは大切なことであり、今後とも、さまざまな機会をとらえて、より具体的な形で理解していただくよう説明責任を果たす所存であり、誠実にこたえて参りたい。 |